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広末カレンダー コラム(1)
映画「秘密」見に行ってきました... (ネタバレ沢山あり)
1999/10/2記述
映画「秘密」見に行ってきました。
映画は、「秘密」の原作を知らなかったり、「秘密」関連の番組や雑誌の記事を見ていないほうが楽しめるかもしれないなぁと思いました。
私の場合、原作も読んでいたし、「秘密」関連の番組や雑誌の記事もしっかり見ていました。どうしても原作と比べて見てしまうし、撮影日記で放送されたあのシーンだ! なるほどねぇ... と見ながら考えてしまったりしてしまいました。
始めの方のシーン...
正直、藻奈美の意識が戻ってくるところまでは、いまいち映画にのめり込めませんでした。
何というか、各シーンの展開が早すぎます。映画の時間の関係もあると思うので仕方ないかもしれないですが...
原作では、各シーンへの過程が心情描写が事細かく緻密に描かれているのですが、映画ではすぐに結論が来てしまうという感じがしました。さらりと描きすぎかなぁと思いました。
例えば、直子の実家のシーンがありましたが、いきなり実家が写って父の作ったそばを見て泣いていると言う感じで。何故実家に行ったのか、何故そばが出てきたのかとか、何かその前に1シーンほしかったです。ナレーターとか字幕でも良いと思うので。
平介と直子と愛しているが為のすれ違いや悩みみたいなものは、正直原作ほどには伝わって来なかったです。
原作では、相馬との電話等 直子はもっと平介に気をつかっていて、相馬からのしつこいデートの誘いに直子が一生懸命断ろうとする というやり取りが何度もあり って感じです。でも映画だと、全然平介に配慮していないように見えてしまったり...
前半部分は、少し残念な気がしました。
もし、シーンの撮影はしていたが上映時間の関係で短くしてしまったといのなら、ビデオ化する際にその辺りを補ってくれればなぁ.. と思いました。
あと、相馬との待ち合わせに平介が押しかけた時、宇宙人にするな!(笑いにするな!) と思ってしまいました。テレビの「秘密日記」でもあのシーンがよく放送されていましたげ、本番でも使用されるとものとは思いませんでした。
あのシーンは、原作を読んだ時は、平介と直子の最後の別れのシーンに匹敵するぐらい、シリアスで絵になるシーンになるかと思っていました。なので、ちょっと笑いにしてしまうのはどうかな？ と思いました、
映画に「笑い」を持ってくる事自体は悪くはないと思いますが、あそこのシーンを笑いにしてしまうのはちょっといただけなかったです。
藻奈美の意識が戻ってきてから...
藻奈美の意識が戻って来てからは、良かったと思いました。きちんと心情描写等も上手く描かれていたと思うし、映画から伝わってくるものがありました。
原作のラストを知っている私としては、その分余計に泣けてくるものもありました。
平介の事を思って、藻奈美がよみがえったように演じる直子の、平介への愛情と力強さみたいなものを強く感じました。
それまでの険悪な雰囲気から一転、藻奈美がよみがえってからはホント平介と直子楽しそうでした... 映画を見ていてもその楽しさがよく伝わってきました。
しかし、それにしても直子は立派ですよ... 裏では、平介の幸せの為に直子独りが苦しんでいる側面もあるのですよね。きっと。
そういうことはなかなかできないですよ... 少なくとも私は...現状できていないですね。
ラストシーン...
ラストのシーン（直子の意識を失ってから)、原作と映画では違います。
「ラストのシーンだけは原作と同じじゃないと嫌だ!」と見るまでは思っていました。しかし、映画のラストを見て考えが変わりました。
原作のラストもいいけど、映画のラストも、あれはあれでいいなぁ.. と思いました。
原作ではラストも平介からの視点なのですが、映画では直子側の視点で見る事が出来て、少し考えが変わりました。
原作のラストの感想では、ただただ悲しい! という感想を持っていました。
でも映画のラストを見た感想では、「あの決断(藻奈美として生きる)は間違っていなかった!」と思いました。
原作のラストでは平介は今後が非常に心配でしたが、映画のラストでは平介の今後が安心できます。
映画館を出る時、気が楽でした。原作通りだと映画が終わっても悲しくてしばらく席を立てなかったかも。
平介が直子の事実を知ってしまったとき、映画のように本当にすぐにあんな気持ちになれるのかな？ というと疑問は確かにありました。もし私が平介なら、きっと事実を知ってしまったときには泣き崩れてしまうだろうし、直子の決断に納得できるまでしばらく時間はかかると思います。
一番最後に、広末さんの顔のアップが長い間写って広末さんの表情が少しずつ変わっていく... あれ良かったです。
まとめ？
映画「秘密」、確かにいろいろ文句を言いたくなるような事はあるのですが、全体的には良い映画でした。もう1回ぐらい見に行きたいと思っています。
見て損はない映画だと思います。広末さんがよく言っているようにある種の問いかけみたいなものもあったし。
あと、原作も良いので、映画を見た後に原作の方を読んで見るのも悪くないのではないかと思います。
広末さんって、なんだかんだ言っても作品に恵まれてます...
以上、20代後半・男性・未婚(付き合っている人もいない) からの感想でした。
確かに、性別や結婚の有無、浮気を容認するかどうかの考え方... なんかによって、映画の見方が変わってくるのだろうなぁと思いました。原作を読んだ時にもそう思いました。
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